ジューンベリーは、自然樹形で十分美しく、あまりお手入れがいらない樹木です。
しかし、なかには「大きく成長しすぎてしまった」「このまま大きく成長しすぎないだろうか」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ジューンベリーは成長が遅い樹木ですが、放置していると徐々に大きくなってしまいます。
そのため、年に1度は剪定をして樹形や高さを整えるようにしましょう。
枝を整えることで、高さを維持できるだけでなく、実の収穫もしやすくなります。
ただし、ジューンベリーを剪定するときは、時期に気を付けなければいけません。
時期を間違えるとジューンベリーにダメージを与えてしまうため、必ず適した時期に剪定をおこなうようにしましょう。
ジューンベリーはただ適当に枝を切ればよいというわけではありません。
不要な枝を見極めてから切る必要があります。
しかし、今まで剪定をしてこなかった方にとって、いきなり不要な枝を見極めるのは難しく感じるかもしれません。
この記事では、枝の選び方についてもご紹介していますが、自信がなければ剪定のプロに依頼することもおすすめです。
プロに依頼すれば、樹形を整える剪定や高さを抑える剪定を依頼することができるため、これからのお手入れが一段と楽になります。
ジューンベリーの剪定について
ジューンベリーに限らず、せっかく大事に育ててきた植物が「剪定に失敗したおかげで無残な姿になってしまう」というのは非常に残念ですね。
ジューンベリーの剪定に失敗しないためにも、ここでは剪定に最適な時期や、剪定の方法についてご紹介していきます。
ジューンベリーとはどんな植物?
ジューンベリーとは別名「アメリカザイフリボク」とも呼ばれる小木です。
6月に実を付けることからジューンベリーと呼ばれており、キレイな見た目をもつことからシンボルツリーとして高い人気を誇っています。
そんなジューンベリーですが、実際に剪定するとなると、どのような点に注意しなければならないのでしょうか。
ジューンベリーの剪定をする際の注意点について今からご紹介していきます。
ジューンベリーの剪定時期と切る枝
ジューンベリーの剪定は、枝の成長が止まることで剪定で与えるダメージが少なくなる11月から3月の間が適しているといわれています。
ただし、1月中旬~2月上旬にかけての剪定はやめておきましょう。
なぜなら、この期間はとくに寒くなるため寒さに抵抗のあるジューンベリーであっても、株がダメージを受けてしまいます。
剪定の時期がわかったからといって、すぐに剪定を始めようとしてはいけません。ジューンベリーには切るべき枝が4つ存在します。
剪定をする際にはむやみに枝を切るのではなく、これら4つの枝の特徴を理解して剪定する必要があります。
徒長枝
徒長枝とは幹からまっすぐ上に向かって長く太くのびる枝のことを指します。
ジューンベリーの剪定では徒長枝を取り除くことで、とても見栄えがよくなります。
胴吹き枝
胴吹き枝とは幹から直接のびてくる枝で、サイズこそ大きいものではありませんが、樹形を乱す原因となります。
枯れ枝
読んで字のごとく、枯れた枝のことを指します。
枯れ枝は変色しているため悪目立ちしてしまいます。
剪定してジューンベリーに統一感を出しましょう。
ヤゴ、ひこばえ
根元から立ち上がるように生える枝のことを指します。
これも樹形を乱す原因になるので切りましょう。
ジューンベリーの剪定をするときはジューンベリーのもつ自然樹形の性質に気を付けましょう。
自然樹形とは自然に樹の形が整う性質をもった樹木のことを指します。
自然樹形を崩さずに剪定することで、ジューンベリーはキレイに育ちます。
ジューンベリーの剪定方法
ジューンベリーの剪定方法は「主幹仕立て」と「株立ち」の2つがあります。
2つのうちどちらかを適当に選んでおこなうわけではなく、目的にあわせてジューンベリーの剪定方法を選ぶ必要があります。
それらのことを踏まえて、「主幹仕立て」と「株立ち」について詳しく説明していきます。
主幹仕立て
主幹仕立てではジューンベリーの苗木を植え付けた後、50cm~60cm程度の高さで幹の先端を切り、1年ほど待ちます。
次に伸ばしたい枝だけを残し、ほかの枝は付け根から切り落とします。
そして、株元からはえたヤゴをすべて切り落とし、枝や幹から生えた側枝も3分の2ほど残して切ります。
これ以降は、一度実を付けた枝や、目立つような枝は切り落とし、残したい枝は先端のみを切り落とすようにしましょう。
シンボルツリーとしてジューンベリーを育てる際には、こちらの「主幹仕立て」を選択するようにするのがよいでしょう。
主幹仕立てをすることにより、ジューンベリーの枝が左右にわかれてキレイなシンメトリーに育ちます。
また、樹高も高くなるので、シンボルツリーとしての印象もバッチリです。
株立ち
株元から生えているヤゴを2本ほど残して、ほかは付け根から除去します。
そして残ったヤゴを3分の2程度残すよう先端を切り落とせば、株立ちは終わりです。
2、3年たったジューンベリーの株は、花や実がつきにくくなるので、これを目安に株立ちをおこないましょう。
ジューンベリーの実を収穫したい場合は「株立ち」を選択するようにしましょう。
株立ちをすることにより樹高を低くおさえられるので、ジューンベリーの実がとりやすくなります。
また、庭などのスペースが足りないときにも、株立ちをすることで幅をおさえられます。
ジューンベリーの剪定で困ったときはプロへ相談を
ジューンベリーの剪定は、自然樹形で十分きれいなのであまり整える必要はありませんが、実入りが悪い枝は間引く必要があります。
ただジューンベリーの剪定をするときに、適当に枝を切るのだけはやめましょう。
ジューンベリーのシーズン時にしっかり実が成ってくれない恐れがあります。
ある程度果樹用の植物を育てたことがある方ならジューンベリーの剪定をおこなえるかもしれません。
しかし、あまり園芸の経験がないという方にとって、ジューンベリーの剪定は難しい部類に入るでしょう。
「やはり実入りが悪い枝を判断して枝を切るのが不安」「剪定にそこまで手間をかけたくない」というのであれば、プロの業者に依頼するほうが楽で安心と言えます。
ジューンベリーを育ててみよう
シンボルツリーとして人気を博するジューンベリー。
育ててみたいけど、なにをすればよいのかわからないという方のために、ここではジューンベリーを育てるときに気を付ける点についてご紹介していきます。
年間スケジュール
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
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植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
水やり | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
収穫 | ||||||||||||
剪定 |
こちらはジューンベリーを育てる際の簡単な年間スケジュールです。
当然ですが樹木にも生態があるので、ジューンベリーの生態にあわせて育てなければなりません。
ジューンベリーを一から育てたいという方は、このスケジュールを参考に育てていきましょう。
ジューンベリーの育て方
ジューンベリーの生育環境として好ましいのは、日当たりの良い場所です。
花や実を付けるジューンベリーにとって日光は欠かせません。
また、水やりについてですが、ジューンベリーは真夏の高温や乾燥にもつよく、基本的に水やりの必要はありません。しかし、土がとても乾いていると感じたら、迷わず水をあげましょう。
肥料については粒上肥料と呼ばれる肥料がオススメです。
これを寒い時期に、寒肥として株のあたりに撒いてあげましょう。
気を付けたい病害虫
ジューンベリーには病気がほとんどないといわれていますが、害虫が発生することはあります。
とくに、ジューンベリーの枝や葉が成長し始める4月あたりに発生するアブラムシには注意しましょう。
アブラムシは植物の汁を吸って生育を阻害するだけでなく、ウイルスを媒介したりなどの被害をおよぼすこともあります。
また、病害虫以外にも鳥の存在を忘れてはいけません。
熟したジューンベリーの実は、鳥にとって絶好の食事です。
ジューンベリーの実を収穫したいという方は、鳥についても忘れずに対策しましょう。
鉢植えと植え替えについて
ジューンベリーを鉢に植えたいという方のために、ここではジューンベリーの鉢植えの手順と、その植え替えについてご紹介していきます。
まず、ポット苗よりもひとまわり大きな鉢を用意し、その鉢底に鉢底石を敷き詰めます。
鉢底石を敷き詰めることで土の通気性などが格段によくなります。
鉢植えをしたいという方は忘れずに鉢底石を敷き詰めましょう。
鉢底石を敷き詰め終わったら、鉢の半分より少ない程度の土をいれていきます。
ジューンベリーの土として最適なのは、果樹用の培養土といわれています。
こちらは市販で売られているものなので、入手は簡単です。
土を入れ終わったら、早速ジューンベリーの苗を植えていきます。
最初に、ジューンベリーの苗の根についた土をはらってから、鉢の中央にジューンベリーの苗を植えます。
このとき、ジューンベリーの苗の根が固まらないように全体的に広がるようにしましょう。あとは残りの土を隙間に埋めるようにいれていけば、鉢植えは終わりです。
ジューンベリーが成長すると、最初に用意した鉢ではサイズが足りなくなってしまうでしょう。
これを放置しておくと、ジューンベリーの成長に影響をおよぼしてしまいます。
2年程度を目安に植え替えをおこないましょう。
収穫の時期
ジューンベリーの実の収穫時期は6月頃といわれています。
ジューンベリーの実は6月頃になると、酸味のつよい赤い実から、甘くクセのない黒紫色の実に熟していきます。
ただ、ジューンベリーの実が熟すのを待ちすぎていると、それをねらった鳥に食べられてしまいます。
実をとられないよう、ネットを張るなどして対策をしておきましょう。
花や実がならない?
ジューンベリーに花や実がならないと焦る方もいるかもしれませんが、ジューンベリーの成長は遅く、苗木から育て始めたという方の場合だと、花が咲くまで7年程度かかることもあります。
そのことに気づかず、焦って剪定してしまいジューンベリーを枯らしてしまうことも多いようです。
「ジューンベリーに花や実がならない!」と慌てずに、じっくりと成長を待ってあげましょう。
ジューンベリーの種類
美しい花や甘い実を付けるジューンベリーですが、ここではそんなジューンベリーの中にもいくつかの種類があります。
ここでは少し変わったジューンベリーについてご紹介していきます。
ジューンベリー・オータムブリリアンス
オータムブリリアンスは日本語訳で「秋」と「光輝」の意味をもちます。
その名前どおり、このジューンベリーは秋になると輝くような素晴らしい紅葉を見せてくれます。
樹高は最大5mと、通常のジューンベリーよりも少し高くなるため、家庭で育てる際には高さに気を付けて剪定する必要があるでしょう。
ジューンベリー・ロビンヒル
ジューンベリー・ロビンヒルは桜をほうふつとさせるようなピンク色の花を咲かせます。
また、ジューンベリー・ロビンヒルの実は通常のジューンベリーよりも甘くておいしいといわれています。
また、このジューンベリーの実は生食することができます。
この他にもジューンベリーにはさまざまな種類が存在します。
どれもほかの種類に負けず劣らずの特徴をもっているため、気になった方は調べてみると面白いジューンベリーと出会えるかもしれませんよ。
ジューンベリーを立派に育てるためのヒント
ジューンベリーは肥料や水やりをあまり必要としないため、比較的育成が楽な部類だといえます。
その分気を付けなければならないのは、やはり剪定です。
余分な枝の中には、直接ジューンベリーの成長を妨げるようなものも存在します。
成長が遅いといわれているジューンベリーですが、こうした剪定を確実におこなわなければ、さらに成長が遅らせることになってしまいます。
シンボルツリーとしてであったり、実の収穫であったり、さまざまな目的をもってジューンベリーを育てていらっしゃることでしょう。
いずれの目的でも、確実な剪定をしたいという方はプロへ相談することをオススメします。
業者に相談するときの気になるポイント
「ジューンベリーの剪定は難しそうだし、専門の業者に頼もう!」と思っても、ほとんどの方は剪定の業者について知らないことのほうが多いのではないでしょうか。
ここでは業者に相談するときの気になるポイントについて詳しくご消化していきます。
剪定費用はいくらかかる?
剪定費用は大きく3つの要素から算出されます。
ここではその要素と、実際にいくら費用がかかるのかをご紹介していきます。
- 出張費
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業者によっては出張費無料の場合もあります。しかし、業者と依頼された方の地域の兼ね合いによっては、出張費がかかることもあります。
- 作業費
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ジューンベリーの剪定は大体3,000円程度が相場となっていますが、安いところですとその半分の出費でおさえられる業者もいます。業者によってまちまちな部分なので、事前にしっかり確認しておきましょう。
- ゴミ処分費
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大体の業者は5,000円程度とされていますが、これはゴミの量に応じて変わる部分であるため、剪定する対象によって変化します。
これら以外にも土日祝費用や業者のパーキング代がかかることもあります。上記の3つの要素をHPや見積り等で比較し、最適な業者を選びましょう。
剪定業者の選び方
剪定業者について調べてみると、多くの業者がヒットするでしょう。その中から、少しでも好条件のものを選ぶ際に注意する点について、詳しくご紹介していきます。
まず、見積り書がわかりやすい業者を選びましょう。金額が不透明ですと、知らないところで費用がかさんでしまっても気づきにくくなってしまいます。
また、どんな作業をするのか、事前にしっかり説明してくれる業者を選びましょう。見積り書と重なりますが、どのような作業をおこなうか事前に説明してもらえれば、金額についての詳細がよくわかります。
HPや口コミからの情報確認をするのもおすすめです。信頼のある業者さんはその利用者から口コミをいただいていることがあります。
見積りや事前説明が丁寧でも、実際の作業のほうはダメダメだったのでは意味がありません。業者を選ぶ際には、ぜひHPなどから利用者の声についても調べてみましょう。
剪定業者について調べてみると、意外と多くの業者がヒットして困惑してしまうかもしれません。そんな時にはぜひ、上記3つの要素だけでなく、各々の環境にあった剪定業者を選びましょう。
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