木肌が美しく香りがよいカリン。またカリンは、体によい成分が入っていて漢方として使うこともできます。このように、カリンは育てることで多くのメリットがある植物です。
そんなカリンは、剪定や普段のお手入れ次第で多くの実をつけることができます。そこで本記事では、カリンの剪定をはじめに、日々のお手入れなどの育て方をまとめてご紹介していきます。
カリンの剪定方法
まずは、育て方のなかでもカリンの剪定について解説していきます。カリンに剪定が必要な理由から、実際にお手入れをおこなう時期や方法をここでしっかりと押さえておきましょう。
カリンの特徴
カリンは中国を原産とするバラ科の落葉高木。比較的雨が少なくて、冷涼な気候を好みます。暑くても育てることはできますが、大きくなりすぎて成熟する前に実が落ちてしまうので、冷涼な環境で育てることがおすすめです。また、日当たりや風通し、水はけがよい場所を好みます。
カリンは育てることでさまざまな用途に使うことができます。体によい成分が入っているので漢方として使ったり、木肌が美しく香りがよいことから鑑賞用として育てられたりします。
そんなカリンは、家庭でも上手に育てれば実をつけることができます。そこで、以下からは、カリンの剪定方法や育て方についてご説明していきます。
カリンを剪定する目的
カリンは定期的に剪定をおこなわなければなりません。剪定は以下のような目的でおこないます。
- 日当たりや風通しをよくする
- 樹形を整える
剪定によって日当たりや風通しをよくすることができます。カリンを風通しのよい状態にするためにも、剪定は重要な作業なのです。また、カリンは上に向かってよく成長し、なんと10mを超える大きさになることもあります。
このような上に向かって成長する枝が花や実をつけることは少ないです。カリンは実を短い枝に実をつける性質があるので、若木のうちに短い枝を増やしておいたほうがよいでしょう。
カリンの剪定時期と方法
では、カリンの剪定方法について見ていきましょう。
- 剪定時期
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剪定時期は12月~2月です。カリンは落葉樹なので、冬になると休眠時期に入りますが、休眠する前に春に向けて栄養を十分に蓄えておきます。栄養を十分に蓄えているため、剪定をしても樹木が弱まることはないのです。
また、冬におこなうことで、害虫の被害を避けることができます。害虫には寄生虫がついている場合があり、人に健康被害を及ぼすこともあります。剪定は害虫のいない冬におこないましょう。このほか、葉がすべて落ちて枝が見やすいことも、剪定を冬におこなう理由です。
- 剪定方法
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長く伸びすぎた枝を3分の1程度に切っていきましょう。なぜなら、長い枝は花芽をつけないからです。短い枝の花付きをよくするためにも、長い枝を切って短い枝を増やしていきましょう。
このほか、垂直に伸びる枝や絡みあっている枝は付け根から切り落としましょう。そうすることで、樹木全体の日当たりや風通しをよくすることができます。
剪定に自信がないならプロに任せよう
剪定は簡単そうに思えても、意外と難しい作業です。高所での作業が必要となる場合もありますし、素人がおこなうと枝を切りすぎて実がつきにくくなってしまうおそれがあります。また、個体差や環境によって剪定時期が異なる場合があり、正しい時期を見極めることが難しいのです。
自分での剪定に自信がない場合は、業者に依頼することをおすすめします。業者に依頼すれば、正しい方法で剪定をおこなってもらうことができますよ。
剪定110番では、24時間365日対応している電話相談窓口を設けております。「まだ業者に依頼するか決めかねている」「まずは相談だけしたい」という方でもお気軽にご連絡くださいませ。
カリンの育て方
カリンを上手に育てるためにも、正しい育て方について知っておくことが重要です。そこで、ここからはカリンの育て方についてご紹介していきます。
基本の育て方
まずは普段のお手入れについて見ていきましょう。
- 育てる環境
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カリンは涼しくて、風通しや日当たりのよい場所を好みます。そのような環境で育ててください。
- 水やり
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カリンは若干湿度がある環境を好みます。そのため、鉢植えの場合は植え付け直後や土の表面が乾燥したときにたっぷり水をあげましょう。地植えの場合は植え付け直後以外に水をあげる必要はありません。夏で晴天が数週間続くような場合のみ、水を与えましょう。
- 肥料
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地植えは2月と10月に、鉢植えは2月、5月、10月に「有機質肥料」か「即効性化成肥料」を与えてください。そうすることで、実がつきやすくなったり、樹勢が強くなったり、根張りを強化したりすることができます。
カリンの摘果と収穫
カリンには摘果、袋かけなどの作業も必要です。
- 摘果について
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摘果とは、生育の悪い実や増えすぎた実を摘んでおくことです。摘果をおこなうことで、残った実に栄養を十分に与えることができます。カリンの場合、実があまりつかないので、生育の悪い実(奇形の実・害虫の被害にあった実)のみを摘果していきましょう。
- 袋かけ
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袋かけとは、害虫や強風から守るため、実に袋をかけていく作業のことです。カリンに害をもたらす「アブラムシ」や「シンクイムシ」などは夏に繁殖するので、だいたい6月までには袋かけをおこない、実を守りましょう。
- 収穫のタイミング
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収穫は、実が熟す10月前後におこないましょう。
気をつけたい病害虫
カリンを育てるうえで注意しなければならないのが、病原虫や病気です。カリンに被害をもたらす病原虫や病気には以下のような種類があります。
- 赤星病
- 黒星病
- アブラムシ
- シンクイムシ
- テッポウムシ
「赤星病」は葉の表面にオレンジ色の斑点が現れる病気で「さび病」とも呼ばれています。放置すると斑点が広がり、やがて腐って枯れてしまいます。
同様に、「黒星病」も斑点ができる病気。黒星病の場合は、実に黒色の斑点ができます。斑点ができた部分が黄変し、落葉してしまいます。
また、気をつけなければならない害虫には「アブラムシ」「シンクイムシ」「テッポウムシ」が挙げられます。アブラムシがカリンの汁を吸って生育が悪くなり、最悪の場合は枯れてしまうこともあります。
シンクイムシやテッポウムシは植物を食害してしまう害虫です。見た目が悪くなってしまうだけではなく、被害にあった部分が腐ったり枯れたりしてしまいます。
これらの対策として、薬剤を使うことをおすすめします。薬剤には害虫の駆除・予防をおこなう「殺虫剤」、病気の治癒や予防をおこなう「殺菌剤」、その両方の効果がある「殺虫殺菌剤」があります。
上記のような病気・害虫からカリンを守るためにも、病気と害虫の予防に効果がある「殺虫殺菌剤」をかけておくことがおすすめです。
ただ、薬剤は対象となる害虫が決まっているので、購入する前にカリンに被害を及ぼす害虫に効果があるのか確認しておきましょう。
果実の楽しみ方
カリンの果実には、以下のような楽しみ方があります。
- のどの炎症を和らげるなど、さまざまな効能がある
- 鑑賞用
カリンには、のどの炎症を和らげる、せきを止める、疲労回復、むくみの予防、便秘や下痢の改善などのさまざまな効能があります。カリンは渋みがあって固いので生で食べてもおいしくはありませんが、酒や砂糖漬けにして食べることができるので、ぜひ試してみてください。
また、木肌や花が美しく、香りもよいので鑑賞用としても使われています。このほか、「金は貸すが、借りん」という洒落から金運アップの木として知られていて、商売繁盛の木として育てる方もいるようです。
立派な実は剪定次第!プロに依頼がオススメ
カリンが立派な実をつけることができるかどうかは、剪定などのさまざまなお手入れによって決まってきます。しかし、「お手入れをしている時間がない!」「もっと上手に育てたい!」という方はプロに依頼することをおすすめします。
お手入れの中でも、剪定はとくに専門的な知識が必要な作業なので、剪定だけでも業者に依頼してみてはいかがでしょうか。
剪定業者の選び方とかかる費用
剪定を業者に依頼する場合、業者選びは真剣におこなうことが重要です。なぜなら、業者によって料金やサービスが異なるからです。そこで、ここからは「業者の選び方」や「業者に依頼する場合の費用」についてご説明していきます。
自分に合った業者を見つけるためにも、参考にしてみてください。
どんな業者に依頼したらいい?
まずは、業者の選び方について見ていきましょう。業者を選ぶときにチェックしておきたいポイントについて、以下にまとめました。
- 作業日をこちらの都合に合わせてくれる
- 現地調査・見積りが無料
- 相談に乗ってくれる
- 見積り書が内訳まで書かれている
- 追加料金が発生しない
業者を選ぶ際は、見積り日や作業日をこちらの日程に合わせてくれる業者を選びましょう。定休日がある業者だと、日程を合わせることが難しい場合があります。業者によっては、年中無休で対応しているところもあるので、そういった業者を選ぶとよいでしょう。
そして、費用を抑えるためにも、現地調査や見積りが無料の業者を選ぶのがおすすめです。また、スタッフが見積りに来た際は、「スタッフが相談に乗ってくれるか」「見積書の明瞭さ」「見積り時から追加料金が発生しないか」についても確認しておきましょう。
初めて業者に依頼する方は、作業内容や費用についてわからないことや不安なことが出てくることも多いです。そのため、わからないことがあった場合に相談に乗ってくれる業者に依頼したほうが安心です。
見積り時に、スタッフが質問に丁寧に答えてくれるか、わかりやすく説明してくれるかなどをチェックしておくとよいでしょう。
また、見積書が内訳まで書かれているかについても確認しておきましょう。見積書が内訳まで書かれている場合、「なににいくら使ったのか」が一目見たらわかるため、安心して業者に依頼することができます。
見積書を確認するとともに、追加料金が発生しないかも確認しておきましょう。追加料金が発生する場合、「作業後に請求された料金が、思っているよりも高かった……」なんてこともあり得ます。
そういった事態を避けるためにも、見積り時から追加料金が発生しない業者を選びましょう。
費用はいくらかかる?
次に費用について見ていきましょう。自分の予算に合った業者を見つけるためにも、費用についての知識をしっかりと身につけましょう。
剪定費用は、業者によって「単価(〇〇平方メートルあたりいくら)」で計算しているところと「時給や日給(1時間あたり・1日あたりいくら)」で計算しているところがあります。
費用相場は、時給制の場合は1時間あたり2,000円~3,000円、日給制の場合は1日あたり15,000円~30,000円程度です。
単価制の費用は、木の高さによって異なります。0m~3mの場合は3,000~4,000円、3m~5mの場合は6,000円~8,000円、5m~7mの場合は15,000円~20,000円程度です。
また、出張費、ゴミ処分費もかかります。そのほか土日祝日には追加料金がかかったり、駐車場代が請求されたりする場合もあります。
費用を安く抑えるコツ
できるだけ費用を抑えるためには、複数業者を検討して金額を比較することが重要です。また、複数業者に依頼することで、スタッフの対応や見積書の明瞭さなど、そのほかのポイントについても比較することができます。
剪定110番では、全国各地の加盟店と提携しており、見積りや現地調査を無料でおこなっております。また、複数業者との見積りも大歓迎ですので、まずはお気軽にお電話ください。