毎年やってくる台風。来るたびに私たちの生活に甚大な被害をもたらします。愛情たっぷりに育てたバラにも台風の被害が及んでしまうのではないか不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
大切なバラが散ってしまうことは何としても食い止めたい!そのためにも暴風域に入る前に台風からバラを守る対策を行いましょう。今回はバラの台風対策についてだけではなく、台風後のバラのケアについてもご紹介します。
バラを台風から守ってみせる!強い雨風でやられる前に早めの対策を
台風からバラを守る対策をバッチリおこなうことで、バラの台風被害を少なくすることができます。ですが台風が来る前にも強い雨風が吹いている可能性が高いです。強い雨風に当たると、せっかくのバラはダメになってしまうでしょう。雨が降る前に早めに台風対策をしておきましょう。
鉢植えのバラは倒れやすいため、できるだけ雨や風の当たらない場所に避難させてください。この時、鉢植えを一ヶ所に集めておくと倒れにくくなります。非難させたらフェンスなどにひもでしっかり固定しましょう。また、全ての枝をひもでくくっておくと枝折れすることを防ぐことができますよ。
地植えのバラは、株にむかって支柱をさし、枝同士をひもでまとめましょう。バラの一番守らなければならない部分は株です。株が付け根から折れてしまうといくら葉や枝が無事であっても意味がありません。株が折れてしまうことだけは絶対に避けましょう。支柱をまっすぐでなく株に向かってさすことで、株をしっかり守れます。枝をまとめるときは根本近くを固定すると枝が折れやすくなってしまうため、先端と中あたりの2か所を固定するようにしましょう。株を守るためには枝を切った方が良い場合があります。特につぼみは風によって振り回され、枝折れしてしまうのであらかじめ切っておきましょう。
もし可能であるならば、バラ全体をネットで覆う方法がおすすめです。ネットでバラを覆うと風を防ぐことができるため、枝同士で傷つけあうことを防ぐことができ、バラの回復が早くなります。ですがこの方法は、ネットがしっかり固定できていることが前提です。ネットが風で飛んでしまえば自分だけではなく周りにも被害をもたらしてしまいます。ネットを張るときは下に隙間が空かないように張り、ネットをがっちり固定できているか確認しましょう。
【台風接近】バラがあおられてドキドキ…心配だけど見守ろう
台風からバラを守る対策をすることができれば、あとは台風を耐えるのみ。台風襲来中は何があっても絶対に外に出ないようにしてください。まずは自分の体の安全を確保することが大切です。鉢が倒れていたとしても台風が過ぎ去るまではそのままにしておきましょう。鉢植えは一ヶ所にまとめておいたため、転がっていくというリスクは少ないでしょう。台風襲来中はバラのポテンシャルを信じましょう。
【台風が去る】バラがボロボロに…十分なケアと剪定を
台風が過ぎ去った後は、十分にケアをしてあげましょう。いくら台風からバラを守る対策をしっかりしていたとしても、台風の被害は少なからず受けてしまいます。まずは原状復帰をしてあげましょう。
鉢植えは固定していたひもを取り、元の場所に戻してあげましょう。この時、枝が折れている箇所が無いかを確認しましょう。株が傾いてしまっている場合は元に戻してあげてください。地植えのバラは枝を固定していた紐を取り、枝折れが無いかを確認しましょう。そしてさしていた支柱を抜いてください。バラの枝が折れてしまっていた場合、折れた部分はそのままにしておくのではなく、折れた部分の下にある芽の5㎜~1㎝を水平に切っておくと、早く芽吹いてくれるようになります。
バラの原状復帰ができたら、バラを消毒してあげましょう。消毒をしておくと雨風による汚れや悪い菌の付着を防ぐことができます。台風によって、バラには目に見えない傷が葉や枝に無数についています。そこから菌が入り込むとバラが病気になってしまうため消毒を行うようにしましょう。
バラを美しく成長させるための剪定…コツを抑えておこう
台風からバラを守る対策をするときや台風後のケアについて紹介させていただきましたが、普段の生活からバラのケアをすることできれいな花をさかせることができます。
バラを美しく咲かせるためには剪定と呼ばれる手順をおこないましょう。バラはツルを伸ばして成長するため、ツルを剪定することで全体のバランスを整えることができます。また必要なツルのみを残すことで十分な栄養を花に送ることができるのです。ほかにも古い枝を剪定すると、風通しが良くなり虫や病気からの被害を抑えることができます。
剪定時期は夏と冬
バラの剪定は夏と冬に行いましょう。夏はバラが花を咲かせた後の秋までの、8月下旬~9月の間に行うと効果的です。冬はバラの冬眠期間である1月~2月に行いましょう。
剪定方法も季節で変わる
夏の剪定でやることは枯れた花や蕾を摘むことです。古い花が残っていては新しい蕾ができにくくなってしまうためです。次にできるだけ葉の付いている枝を残し、枝を切りそろえます。全体の3分の2くらいの高さがベストです。そのあと細かったり弱そうな枝を切り落とします。剪定が終わった後、肥料を与えると秋にきれいな花をつけることができるでしょう。
冬の剪定では不要な枝や枯れている枝を切りそろえます。バラが冬眠しているかを確認してから剪定しましょう。確認方法は葉が茶色く変化し落葉しているかどうかです。この時株は休眠状態にあります。休眠状態の株は剪定によるダメージを受けにくくなっているのです。タイミングを逃さず剪定しましょう。
冬の剪定方法はまず、花が枯れる前に枝の上から3番目の芽まで切ります。そのあと細かったり弱そうな枝を全て付け根から切り落とします。この時、蕾があったら摘んでおきましょう。株が大きく成長しているものは、剪定前の3分の1程度の高さまで切り詰めます。株元から生えてきた新しい枝は上から3番目の芽まで切りましょう。
ポイントと注意点に気を付けるだけでバラは変わる
切り口を斜めに切っておくと、水が流れやすくなるためバラ全体に水が行き渡ります。ですが極端に斜めに切ると芽に栄養を送ることができなくなってしまい、芽を痛めてしまいます。やや斜め程度に切ることを心がけましょう。
剪定後は日の当たりやすい場所に置き、土が乾きすぎない程度に水を与えましょう。そして、剪定の時期に関わらず枯れ葉と枯れ枝は摘み取っておきます。散り始めや枯れてしまった花も摘んでおくと、バラをちゃんと成長させることができるでしょう。
もし不安なときは剪定のプロへ相談を
バラの剪定は慣れるまでなかなか大変です。独学では心配であると感じた方は、業者に相談してみましょう。自分が不安に思っていることや、剪定のポイントなどを的確にアドバイスしてもらえます。また、依頼することで、剪定の正しいやり方を実際に見ることができます。きっとあなたがバラを育てていく上で、良い影響を与えてくれることでしょう。
まとめ
バラは手間をかけることで美しく咲くことができます。台風によって一瞬で努力が水の泡になってしまうことを避けるためにも、台風によるバラ被害対策を行うことが大切です。今回ご紹介した方法で、ご自宅の大切なバラを守ってあげてください。
台風後のケアを十分にしてあげることも大切です。バラは見えない場所も傷ついてしまっています。消毒を塗るなどしてちゃんとケアしてあげましょう。
普段の生活からバラの剪定をしてあげると、よりきれいな花を咲かせることができます。剪定はどのくらい切ればいいのかなど最初はなかなかつかめません。まずは思い切って剪定して、徐々に加減を覚えていくことが重要です。それでも不安な方は業者に相談し、アドバイスをもらうとよいでしょう。正しい剪定をし、バラをきれいに咲かせましょう。