シキミの剪定は、枝が込み合っている場合におこないます。基本的にシキミは剪定しなくても自然に樹形を保ちますが、しばらく放っていると枝が込み合って風通しが悪くなってしまうのです。また、育てる際は周囲の気温や温度によって育てる環境に向き不向きがあるため、シキミを育てる場所が重要になります。
また、普段のお手入れもシキミを健康的に育てるために欠かせません。本コラムではシキミの剪定時期や方法、注意点やお手入れ方法について解説しています。シキミの特性をよく理解して、正しく健康的に育てましょう。
シキミの剪定時期と方法
「シキミの剪定を考えているけど、いつおこなえばいいのだろう?」と感じる人もいるのではないでしょうか。ここからはシキミの剪定時期や方法についてご紹介しましょう。また、シキミの増やし方についても説明しております。
シキミの剪定時期
シキミの剪定は、6月~7月頃におこなうのが最適です。6月~7月はシキミの枝葉が生長して込み合ってくるため、剪定をして全体の風通しをよくする必要があるためです。基本的にシキミは生命力が強い植物なので、いつでも剪定をおこなうことができます。
シキミの剪定方法
シキミはあまり樹形が崩れないので、形を整える剪定は必要ありません。込み合っている枝は間隔を作りで風通しや日当りを改善する「透かし剪定」をしましょう。透かし剪定とは生長しすぎた枝を刈り込んでボリュームを整える剪定方法です。また、シキミは強く刈り込んでもまた芽吹くほどです。そのため、太い枝であっても刈り込むことができます。
シキミを増やしてみよう!
シキミの増やし方はさし木をする方法とタネをまく方法の2種類です。さし木は6月の下旬ごろに成長して伸びた枝を10センチほどに切り、土にさします。さし木は2年目以降から著しく生長し始めます。
タネからシキミを育てる場合は、熟している果実からタネを取り出してまきましょう。暖かい地域に育つ植物なので、タネを植え付けて増やす場合も春頃にまくのがおすすめです。なお、さし木の場合もタネから増やす場合も、水をたっぷり与えることで土の乾燥を防ぐことができます。
剪定のやり方がわからない場合は?
「自分で剪定するのが不安」「どうやって剪定するの?」という人は、業者へ依頼するという方法もあります。シキミの剪定についてわからないことがあれば業者へ相談してみましょう。ちなみに、シキミの剪定費用は木の高さによって異なります。
作業の基本料金のほかに処分費、出張費が発生することもあるので、事前調査や見積りを依頼するようにしましょう。弊社では無料でのご相談、事前調査※をおこなっております。気になることがございましたらお気軽にお問い合わせください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
シキミの育てる上での注意点
これまで、シキミの剪定についてご紹介しました。ここからは、シキミを育てる際の注意点についてご説明します。以下の注意点を踏まえることで病気や虫による被害を防ぎ、健康的なシキミを育てることができるでしょう。
西日が当たらないところで育てよう!
とくに真夏ですが、シキミは西日が当たると切り株が弱ってしまいます。シキミが西日に当たらないような場所へ植えてあげるようにしましょう。とくに、南東向きの半日陰の場所が最適です。もし、西日が当たる場所でしか育てられない場合は、多年草などを用いるグランドカバーを植えて西日対策をしましょう。
乾燥や寒さに弱いので注意!
シキミは乾燥と寒さに弱い植物です。しかし、水を与えすぎると根が枯れてしまうため、夏場の乾燥や直射日光が気になるときだけ水を与えましょう。それ以外の季節は、雨が水やりの役割をするので頻繁に水を与える必要はありません。
もし、直射日光が当たる場所や乾燥する場所に植えている場合は、鉢植えなどに植え替えて育てるようにしましょう。また、地面が凍ってしまうような場所では育たなかったり、水はけの悪い場所だと根が腐ってしまったりするので、植え付ける際は周囲の環境に注意が必要です。
シキミで気をつけたい病害虫
シキミが感染しやすい病気は「すす病」と「こうやく病」の2種類です。すす病は害虫のフンなどをエサとする「すす病菌」が、排泄物の付着したシキミに寄生して栄養を吸い取ります。一方、こうやく病はカビの一種で、このカビがシキミの枝や幹に寄生することでかかる病気です。
こうやく病にかかるとシキミが枯れてしまいます。どちらの病気も、月に2、3回ほど殺虫剤を塗ったり風通しをよくしたりすることで対策することが可能です。剪定をしっかりおこなうことで風通しや日当たりが良くなり、病害虫を防ぐことができます。
シキミを育てるならこまめにお手入れをしよう
シキミは乾燥や寒さに弱いので、こまめにお手入れをする必要があります。ある程度形を保ちながら育つシキミは、形を整える剪定をしなくてもよいですが、込み合っている枝に「透かし剪定」をして間引くこと風通しがよくなり病害虫の予防も可能です。なお、肥料は植え付ける際にたくさんまきましょう。
花を増やしたい場合は蕾のあいだに再度肥料をまくと増えます。自分でシキミを剪定するのが不安であったり、お手入れをおこなう時間がなかったりする場合はプロへ依頼することをおすすめします。弊社では剪定についてのご相談を年中無休で受け付けておりますので、お困りの際はご活用ください。
シキミがもつ毒性と使われ方
これまで、シキミの剪定から育てる際の注意点などについてご紹介しました。ここからはシキミの基本的な知識についてご説明します。シキミについて知っておかないと危険なこともあるので、身を守るためにチェックしておきましょう。
シキミには毒があるので注意!
注意すべき箇所は、シキミの「アニサチン」という毒性です。シキミにはタネ、花、実、葉、茎、根すべてに毒があり、食べると腹痛や吐き気、嘔吐、最悪の場合死に至る場合もあります。実際にシキミはシイノミに似ていることから、シイノミと誤ってシキミのタネを食べてしまった人のほとんどが意識障害を発症したという事例があるほどです。
シキミはどのように使われている?
シキミは一般的に、お寺の墓地や儀式に使われる植物です。仏事の植物で、定期的に仏前に飾る人もいます。シキミが何故仏事に使われているかというと、シキミの花を燃やすことで発生する強い香りで死体の腐敗臭を隠していたことが由来だそうです。シキミの花言葉には「援助」という意味があります。亡くなった人を天国へ「援助」するといった、たむけの意味がこめられています。
見た目が似ているサカキとの違い
「サカキ」という植物をご存知でしょうか。サカキはシキミとよく似た見た目をしている植物です。見た目の特徴ですが、サカキは楕円型の葉をしており、シキミに比べて硬く色味が濃くなっています。ちなみにシキミとサカキは、仏事と神事で使われている場所が異なっています。
シキミは仏事や葬儀場で主に使われている反面、サカキは神事で使われているのです。神前のお供えで使われる玉串はサカキの葉を使います。本コラムではシキミの剪定から育て方、注意点などをご紹介しました。シキミは基本的に、自分で育てるには少し難易度が高い植物です。
剪定をはじめとしたシキミの管理について、わからないことはプロに依頼するのが賢明でしょう。剪定110番の加盟スタッフは剪定のプロがそろっています。病害虫からシキミを守り正しく健康的に育てるには、適切な剪定をおこなうことが必須条件ともいえます。シキミの剪定やお手入れは、剪定のプロにお任せください。