タラの木は剪定をすることで、効率よく芽をつけることができるようになります。芽は山菜として食べることができるので、上手に育てて収穫量の増加を目指しましょう。成長が早いタラの木は、枝を切り揃えて成長度合いを調整する「剪定」の作業が欠かせません。剪定の方法と育て方、そして収穫量アップのコツも紹介していくので、参考にしてみてください。
タラの木は強剪定しながら芽も収穫!
成長が早いタラの木は、2年目までに木の基本的な形を作っておくことが大切です。タラの木には木の枝を深く切り詰める「強剪定」をしていくことになります。タラの木の剪定の方法について、くわしく見ていきましょう。
強剪定とは?
強剪定は、文字通り「剪定を強くおこなう」ことです。強剪定では、より木の中心の幹(みき)に近いところや、幹そのものも切っていくことになります。タラの木は枝わかれしにくいので、太い枝を切って強剪定していき、枝や芽の成長を促します。
剪定時期
タラの木の剪定は春におこないます。ただし、植えたての1年目と2年目は、その後の年とは剪定の方法が違うので注意しましょう。1年目と2年目の剪定については個別に説明します。
1年目の剪定方法
苗木を植えた年(1年目)のタラの木の剪定は、植えたときから見て次の春におこないます。このころのタラの木は、1本の枝が真上に向かって1メートル程度成長していることでしょう。この伸びた枝を、地面から約30センチの高さで切ります。このようにして枝を切ることで、残った部分の芽が成長しやすくなります。
2年目からの剪定方法
2年目の剪定では、1年目以降に生えてきた枝を均一な高さで切り揃えます。枝の根元からから10センチから20センチほどの高さで剪定しましょう。このとき芽が木の全体で4から5個残るようにしてください。それ以降のタラの木は、出てきた枝ごとに芽が1から2個残るように剪定していき、収穫できる芽を収穫するという作業をします。
剪定が不安な方は
タラの木を自分で剪定できるか不安な方は、一度剪定の業者に作業を依頼してみるとよいでしょう。業者に剪定してもらう際の費用の相場は、タラの木ほどの高さであれば、1本あたり4,000円ほどになります。
ただし、作業費に加えて出張費や材料費などの費用が別途でかかる場合があるので、くわしい費用は実際の店舗に見積もりを取って確認しましょう。費用を比較したいときは、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
弊社では剪定ができる業者をご紹介しております。お客様のご要望から、最適な業者選びをアシストいたしますので、業者選びの際にご利用ください。また無料の電話相談や、無料のお見積もりもお取りいただけます※ので、業者を検討してみたいという方も気軽に利用ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
タラの木の基本的な育て方
タラの木を育てる上で注意した方がいい点を紹介していきます。タラの木の基本的な情報や、お世話の仕方がわかるようになっているので、育てるときの参考にしてください。
タラの木の基本情報
タラの木は日本を含むアジア原産の木です。芽は柔らかく、山菜として食べることができます。木の高さは高いものでも4メートル程度で、冬の寒さに強く、8月には花を咲かせます。
植え付け
苗木から育てる場合、植え付けをするのは11月から12月ごろです。この時期に穴を用意して植え付け、根元に2センチから5センチ程度土を盛っておきます。複数本植えるときは、木と木の間を60センチ程度離して植え付けてください。土も適したものを使いましょう。地面に植えるときとプランター栽培とでは向いている土が違い、それぞれ以下のような土を用意します。
- 地面に植えるとき
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種まき用土
ピートモスと赤玉土を5:5で混ぜたもの -
野菜用培養土
水やり
水やりは、土をさわって乾いていたら与えていきます。水が過度に与えてしまい、土壌の湿度があがりすぎることは、タラの木の性質とあいません。適度な水やりを心がけましょう。目安としては、夏は1日に1回水をやり、冬は3日に1回程度にへらします。冬は水が長くとどまるので、へらしても問題ありません。
肥料やり
1年目と2年目は肥料を与える必要はありません。植えてからしばらく肥料が必要ないのは、まだ収穫をする時期ではないからです。収穫ができる成木になったら、7月から8月に肥料を与えておきます。さらに9月から10月にも、次の収穫のために一度肥料を与えておきます。
こんな病気・害虫に注意!
タラの木が病気になったり、虫がついてしまったりすること自体はあまり多くはありませんが、アブラムシがつくことがあります。アブラムシは木の養分を奪うだけでなく、木の病気の原因となる菌を媒介する害虫です。
アブラムシがついてしまったときは、浸透性のある殺虫剤を使用することで、駆除することができます。基本的な育て方は以上になります。タラの木は生命力の強い木ですので、育てやすいと感じることでしょう。つづいてはタラの芽の収穫量アップのコツをご紹介します。
タラの木の収穫率をアップするコツ
タラの木の芽は山菜として人気で、それを目当てに栽培する方も多いでしょう。そこでここでは、芽の収穫量を増やすコツをご紹介しましょう。
ふかし栽培で収穫量アップ
2年目以降のタラの木からは、切り取った枝を集中的に育てる「ふかし栽培」をすることで、たくさんの芽を収穫することができます。ふかし栽培は冬におこない、1カ月程度でできる作業です。まずは、枝の直径が2.5センチから3センチくらいの枝を、幹から枝わかれしている根元から切りましょう。
そして、切り取った枝をこんどは15センチ程度の長さにカットしていきます。カットしたものは水につけておいてください。次に、発泡スチロールなどの平らな容器におがくず(気の切りくず)を敷き詰め、そこにカットしたタラの木の枝を、斜めに立てかけるようにして並べます。
あとは乾燥しない程度に2日から3日おきに水やりをしていきます。温度は8度から15度以下に保てるよう、ビニールシートで覆うなどをするとよいでしょう。しばらくすると、枝から芽が伸びてきます。芽が長さ10センチ程度まで伸びたら、刃物で芽の根元を切って収穫しましょう。
木の数を増やすなら根挿し
木の株数を増やすときには、2月に根挿しという作業をします。根挿しとは、木の根を切り分けて苗として植える作業です。まずは根を切り分けるために、すでに生えているタラの木の根元の土を掘り起こしましょう。そして必要な分の根をもとの株から切り取ります。もとの株から切り取った根は、根挿しができるように短く切り分けます。
長さ6センチほどの棒状になるように切り分け、これを栽培用のポッド(プランター)に植えてください。植えるときはまず土をポッドの半分ほどまで敷き、土の上に根を寝かせるようにしておきます。そして、その上に土をもうあと3センチの厚さでかぶせます。これで土の温度を20度に保って適度に水をやっていけば、春には芽が出るでしょう。
タラの木の育てかたで困ったら……
タラの木は芽を収穫して食べることができるので、観葉植物として以上の価値がある木です。農家の方であれば、本格的な山菜農業のためにタラの木を植えることもあるでしょう。上手に育てることでたくさんの芽を収穫することができるようになるので、育てがいのある木です。
もしタラの木の剪定で困ったら、剪定を請け負ってもらえる業者に相談してみるのをおすすめします。タラの木は成長のスピードが速く、そのぶん手入れも大切です。業者探しでお困りの際は、弊社がサポートいたします。