「シロアリってゴキブリの仲間って聞いたけど、本当なの?」
シロアリは、「アリ」という名前がついていることから、アリの仲間だと勘違いされがちですが、じつは「ゴキブリ」の仲間です。
シロアリは、生物学上、「ゴキブリ目シロアリ科」に分類されています。
この分類は、生物の進化の道しるべとなるもので、ゴキブリを祖先にもち、シロアリへと進化した生物だということを表しています。
しかし、ゴキブリの仲間といっても、食性や生息場所など、似ていないところも多くあります。
この記事では、そんなシロアリとゴキブリの共通点や違いを詳しく解説しています。
この記事を読めば、シロアリがゴキブリの仲間だといわれている理由や、シロアリの正しい駆除方法まで理解することができますよ。
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シロアリはアリじゃなくてゴキブリの仲間
冒頭でもお伝えしたとおり、シロアリはアリではなく、ゴキブリの仲間です。
シロアリの先祖はゴキブリ、アリの先祖はハチです。
詳しく解説していきます。
シロアリの先祖はゴキブリ
シロアリの先祖は、ゴキブリです。
シロアリは、生物学上、「ゴキブリ目シロアリ科」に分類されています。
シロアリは、1億数千万年前にゴキブリの仲間の祖先から進化した※と考えられています。
参考:基礎生物学研究所|高度な社会性を持つシロアリのゲノム情報を解読 〜遺伝子重複が社会性進化の原動力であることを明らかに〜(最終閲覧日:2024年1月30日)
「シロアリとゴキブリってあまり似ていないような……」と思われる人もいるでしょう。
じつは、ゴキブリには、「キゴキブリ」と呼ばれるシロアリに近縁な食材性ゴキブリ(朽ち木を食べるゴキブリ)が存在します。
キゴキブリは、シロアリ同様、朽ち木の中に巣を作り、親が子供の世話をします。
また、どちらも腸内にいる多数の微生物が栄養源を供給しています。
シロアリは、このキゴキブリから分岐し、誕生したと考えられています。
このように、生物学上で見ると、シロアリはゴキブリの仲間であるといえます。
アリの先祖はハチ
一方、アリの先祖はハチです。
アリは、生物学上、「ハチ目アリ上科アリ科」に分類されます。
アリは、1億2500万年前の白亜紀に、カリバチから進化した※と考えられています。
参考:石川県教員総合研究センター|身近な昆虫であるアリの魅力(最終閲覧日:2024年1月31日)
このように、シロアリとアリでは分類学的にはかなり縁遠い関係になるため、シロアリはアリの仲間ではないのです。
シロアリにアリという名前がついた理由
ではなぜ、シロアリは、「アリ」という名前がついたのでしょうか。
それは、形や大きさ、生活様式がアリに似ているからだと考えられています。
シロアリとアリは、見た目がよく似ています。
また、シロアリとアリは、どちらも真社会性昆虫と呼ばれており、集団を形成して生活・繁殖する特徴があります。
このように、シロアリはアリと似ている部分も多いことから、「アリ」という名前がついたのでしょう。
シロアリとゴキブリの似ているところ
見た目にはまったく違う生き物のように思えるシロアリとゴキブリですが、同じ祖先をもっているだけあって、似ている部分もあります。
- 湿気があり暗くて狭い場所を好む
- サナギにならない
- 駆除と予防を同時にやったほうがよい
それぞれの生態を比較してみましょう。
湿気があり暗くて狭い場所を好む
シロアリもゴキブリも、湿気があり、暗くて狭い場所を好みます。
- シロアリが好む場所
-
- 暗くて狭いところ
- 湿度が高いところ(相対湿度70~80%付近で摂食活動が活発化)
- 腐った木材があるところ
- ゴキブリが好む場所
-
- 暗くて狭いところ
- 湿っぽく水のあるところ
- 食べ物があるところ
どちらも人の目に触れにくい場所で生活しているため、なかなか見つけづらいところも共通しています。
サナギにならない
シロアリもゴキブリも、成虫になる過程でサナギにはなりません。
シロアリやゴキブリは、脱皮を繰り返して幼虫から成虫に直接成長する不完全変態の昆虫です。
一方、アリやハチ、チョウは、サナギを経て成長する完全変態の昆虫です。
- 不完全変態
-
卵→幼虫→成虫の段階で成長する
- 完全変態
-
卵→幼虫→サナギ→成虫の段階で成長する
このように、シロアリとゴキブリは、サナギにならずに成長する共通点をもっています。
駆除と予防を同時にやったほうがよい
シロアリもゴキブリも、駆除と予防は同時におこなうのがよいです。
シロアリ駆除の内容は、薬剤を散布して駆除と予防を同時におこなうのが基本です。
被害に遭っている木材のシロアリを駆除するだけでなく、シロアリ被害に遭いやすい木材や土壌に薬剤を散布しておくことで、シロアリの侵入を防ぐことができます。
ゴキブリも、駆除と予防を同時におこなうのが効果的です。
目の前のゴキブリを駆除しても、エサになるようなものがあったり、侵入できるところがあったりすると、再びゴキブリが出現するおそれがあります。
どちらも発生した個体の退治をするとともに、寄せ付けないように予防することが大切なのです。
シロアリとゴキブリの違うところ
シロアリはゴキブリの仲間といっても、異なる部分もいくつかあります。
- 木材を食べる・食べない
- 床下に生息が集中している・いない
- 階級がある・ない
- 体が小さい・大きい
それぞれの生態を比較してみましょう。
木材を食べる・食べない
シロアリは、腐った木材を好んで食べます。
しかし、ゴキブリは、基本的に木材は食べません。
日本で木材を食べるゴキブリは、オオゴキブリのみです。
ただし、熱帯地域では、木材を食べる種類のゴキブリも多くいます。
※参考|日本木材保存協会|木材とゴキブリの意外な関係(2024年2月1日)
床下に生息が集中している・いない
シロアリもゴキブリも好む環境は共通していましたが、実際の生息場所には違いがあります。
シロアリは床下での被害が多いのに対し、ゴキブリは床下をすみかにすることはあまりないのです。
前述したとおり、シロアリとゴキブリでは食性が異なるため、生息が集中する場所も異なります。
- シロアリのおもな生息場所
-
エサである木材が近くにある湿度が高い場所
例:床下 - ゴキブリのおもな生息場所
-
エサである生ごみや食べ残し、水分が近くにある暗くて狭い場所
例:シンク、冷蔵庫周辺(中や下、裏)、収納の隙間
ただし、汚れや湿気で床下環境が悪い場合は、ゴキブリが住み着くこともあります。
階級がある・ない
シロアリには女王・王を頂点とした階級があり、役割を分担して生活しています。
ゴキブリの中にも集団で活動する種類はいますが、シロアリのように階級に分かれてはいません。
また、家屋に出没するゴキブリとして代表的な「クロゴキブリ」や大型の「ワモンゴキブリ」の成虫は、群れを作らず単独で行動します。
体が小さい・大きい
シロアリとゴキブリの成虫は、大きさが異なります。
- シロアリ(働きアリ)の成虫
-
- ヤマトシロアリ
-
約3.5mm
- イエシロアリ
-
約5.5mm
- ゴキブリの成虫
-
- クロゴキブリ
-
約30~38mm
- チャバネゴキブリ
-
約10~15mm
大きさを比較すると、ゴキブリの中でも小さい種類のチャバネゴキブリでも、シロアリ(働きアリ)より倍以上も大きいことがわかります。
シロアリとゴキブリの共通点、違いはわかりましたか?
次に、シロアリとゴキブリの正しい駆除方法について解説していきます。
シロアリにゴキブリ用殺虫剤を使うのは逆効果!
「シロアリとゴキブリが仲間なら、ゴキブリ用殺虫剤でシロアリも退治できるのでは?」と思った方もいるかもしれません。
結論からいいますと、ゴキブリ用殺虫剤は成分としてはシロアリにも有効です。
しかし、殺虫剤でのシロアリ退治は根本的な解決にはならないためおすすめできません。
シロアリは大規模な群れで生活する生き物です。
表に出てきた個体は、数多くいるシロアリのごく一部なのです。
駆除できるのは直接殺虫剤を吹きかけた個体だけで、多くの個体は取り逃がしてしまうことになります。
そして、殺虫剤で刺激され「この場所は危ない」と判断したシロアリたちは、別の場所に巣を作ろうとします。
遠くに引越しをしてくれればよいのですが、敷地内で移動する場合が多いです。
結果的に、建物のさらに奥へ入り込んでしまったり、巣が分散して増えてしまったりするおそれがあります。
シロアリ駆除でゴキブリの侵入を完全に止めることはできない
「シロアリ駆除をしたら、ゴキブリは出なくなる?」
シロアリ駆除の薬剤散布でゴキブリを退治できるのかいうと、それも難しいです。
シロアリ駆除は、シロアリが生息する床下を中心におこないます。
しかし、ゴキブリは食べ物があり、かつ湿気があるゴミ置き場の周りや台所付近、排水口などに生息しています。
そのため、床下のシロアリ駆除をおこなっただけでは、ゴキブリを退治するのは難しいのです。
また、シロアリ駆除に使用されている薬剤は、シロアリに特化した作りになっており、ゴキブリへの効果は期待できません。
おなかを地面につけて移動するシロアリと、足先だけで移動するゴキブリでは、体全体に付着する薬剤の面積が異なるため、わずかな薬剤だけでゴキブリを駆除するのは難しいのです。
ちなみに、新築を建てる際は基本的にシロアリ対策がおこなわれていますが、同じ理由で新築でもゴキブリが出ることはあります。
このように、シロアリ駆除をしてもゴキブリの侵入を完全に止めることはできないため、別で対策をおこなうことをおすすめします。
シロアリの湿気対策がゴキブリ対策にもなる
シロアリ駆除でゴキブリの侵入を完全に止めることはできませんが、シロアリの湿気対策はゴキブリ対策にもなります。
ゴキブリもシロアリと同様に湿気を好むからです。
家屋全体の換気をおこなって、湿気を溜め込まないようにしましょう。
具体的には、以下のような対策です。
- 換気口や通気口の近くにものを置かない
- 押し入れやクローゼットは1日に1回換気する
- エアコンの室外機から出る水や、植物の水受け皿にたまった水はこまめに掃除する
より詳しいシロアリ対策はこちらの記事をご覧ください。
シロアリが発生したときの対処法
どれだけ対策を徹底していても、シロアリ被害に遭ってしまうことがあります。
自然界の生き物が相手ですから、侵入を完全に防ぐことは難しいのです。
万が一シロアリが発生してしまったら、以下の方法で対処しましょう。
- 目の前のシロアリは掃除機で吸う
- 業者に薬剤散布をしてもらう
順番にご説明します。
目の前のシロアリは掃除機で吸う
目の前にシロアリがいる場合は、掃除機で吸ってしまうのがもっとも手っ取り早いです。
シロアリはとても弱い生き物なので、掃除機で吸えばほぼ確実に死んでしまいます。
吸い込んだあとは、ゴミ袋の口をしっかりと閉めて捨てましょう。
ただし、サイクロン掃除機の場合は、構造上シロアリの体がバラバラになってゴミをためる部分に張り付き、清掃が大変になってしまうのでご注意ください。
業者に薬剤散布をしてもらう
シロアリを根本的に駆除するなら、業者に薬剤を散布してもらうのがよいでしょう。
シロアリは目の前にいる個体以外にも、場合によっては数万匹の群れが潜んでいるおそれがあります。
目の前の個体を駆除したからと安心していると、知らぬ間に被害が拡大して、気付いたときには手遅れになっていることもあるのです。
だからこそ、1匹でもシロアリを見つけたら早めにシロアリ駆除業者に相談してください。
対処するのが早ければ早いほど、被害を小さく抑えることができます。
そして、被害が小さいうちなら、駆除費用も比較的安く済む可能性が高いです。
シロアリ駆除費用の目安は、実際の施工データから算出した以下のグラフをご覧ください。
ただし、施工費用は建物の造りや広さ、被害の大きさなどで変動します。
そのため、ご自宅の施工にいくらかかるかは、業者に見積りを取って確認することをおすすめします。
ゴキブリが発生したときの対処法
ゴキブリは、突然目の前に現れることがあります。
万が一発生してしまったら、以下の方法で対処しましょう。
- 叩いてつぶすのはおすすめできない
- 液体洗剤をかける
- 殺虫スプレーをまく
順番にご説明します。
叩いてつぶすのはおすすめできない
目の前にゴキブリがあらわれたときに、とりあえず手元にある新聞紙やスリッパで叩いてつぶすのはおすすめできません。
ゴキブリの体にはたくさんの菌が付着しているため、ゴキブリを叩いてつぶしてしまうと、菌を周りにばらまいてしまうことになります。
参考:フマキラー|「ゴキブリ」対策 豆知識(最終閲覧日:2024年2月2日)
ゴキブリの菌が付着したものに触れたり口にしたりすると、感染症にかかるおそれがあるため、なるべく他の方法で退治しましょう。
液体洗剤をかける
ゴキブリを退治できる身近なものでおすすめなのが、液体洗剤です。
ゴキブリは気門という穴から空気を取り込んで呼吸しています。
液体洗剤に含まれる界面活性剤が、ゴキブリの体についた油分と洗剤に含まれる水分をくっつけ、気門をふさいでしまいます。
するとゴキブリは呼吸ができなくなり、簡単に死んでしまうのです。
界面活性剤は、化粧乳液にも含まれています。
また、界面活性剤の他に、サラダオイルなどの油性の物質もゴキブリの体表面になじみやすいです。
化粧乳液やサラダオイルも、ゴキブリを覆うほどの量をふりかければ、気門内に液体が浸透して数十秒で死に至ります。
参考:日本石鹸洗剤工業会|もっと良く知ってほしい洗剤(最終閲覧日:2024年2月2日)
殺虫スプレーをまく
即効性を求めるならゴキブリ用殺虫スプレーをまくのがベストです。
殺虫スプレーはゴキブリの背後からまくのがコツです。
ゴキブリまで30~50㎝程度の距離まで近づき、2~3秒スプレーし続けてください。
ゴキブリがあおむけにひっくり返ったら、真上からもう1回お腹に向かってスプレーします。
完全に動かなくなったら駆除完了です。
死んだゴキブリは新聞紙などで包んでビニール袋に入れ、しっかりと密閉して捨てましょう。
駆除したあとは、駆除した場所と、ゴキブリが歩いたと思われる場所をアルコールなどで除菌しておきましょう。
ゴキブリを侵入させない対策方法は、姉妹サイトの害虫駆除110番の記事でも詳しくご紹介しています。
まとめ
シロアリは、アリではなくゴキブリの仲間です。
シロアリは、1億数千万年前にゴキブリの仲間の祖先から進化したと考えられています。
「アリ」という名前がついていますが、アリの先祖はハチです。
シロアリとアリでは分類学的にはかなり縁遠い関係になるため、シロアリはアリの仲間ではないのです。
シロアリに「アリ」の名前が入っているのは、見た目や大きさが似ていることや、同じ社会性昆虫であるからだと考えられます。
シロアリとゴキブリには、似ている部分と似ていない部分があります。
- 似ているところ
-
- 湿気がある・暖かい・暗くて狭い場所を好む
- サナギにならない
- 駆除と予防を同時にやったほうがよい
- 違うところ
-
- 木材を食べる・食べない
- 床下に生息が集中している・いない
- 階級がある・ない
- 体が小さい・大きい
シロアリがゴキブリの仲間といっても、ゴキブリの殺虫剤では根本的な駆除はおこなえません。
また、シロアリ駆除の薬剤はシロアリに特化した作りになっているため、シロアリ駆除をしてもゴキブリの侵入を完全に止めることはできません。
それぞれ別の対策が必要ですが、湿気対策はシロアリにもゴキブリにも有効です。
万が一シロアリが発生したら、目の前のシロアリは掃除機で吸い、業者に駆除を任せましょう。
ゴキブリが発生したら、液体洗剤や殺虫スプレーで退治してください。
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