シロアリの天敵は多い！それでも全滅しない理由は特殊な生態にある

シロアリの天敵はとてもたくさんいます。

シロアリの体はたんぱく質を多く含んでいて栄養価が高く、他の生き物にとって良質な食糧になるからです。
ペットショップなどで、爬虫類（はちゅうるい）や昆虫用のエサとして売られていることもあります。

この記事では、シロアリの天敵となる生き物や、天敵がいても絶滅しない理由をご紹介します。

シロアリの天敵はたくさんいる

シロアリの天敵は、昆虫から鳥類、哺乳類までじつにさまざまです。
その一部をご紹介します。

なかでもアリ（通称クロアリ）は、シロアリにとって最大の天敵ともいわれています。

最大の天敵はクロアリ

シロアリの最大の敵とされるのはクロアリです。

見た目がや名前が似ているクロアリとシロアリですが、生物学上の分類は大きく違います。
クロアリはハチ目、シロアリはゴキブリ目で、まったく異なる生き物なのです。

シロアリは木材に含まれるセルロースを主食にしていますが、身近なクロアリの多くは雑食性で、蜜や砂糖の他に虫や肉類も食べます。

クロアリは、自分と体の大きさが変わらないようなシロアリも、軽々と持ち上げて捕食してしまいます。

ときにはシロアリのコロニーを集団で襲い、全滅させてしまうこともあるのです。

天敵の多いシロアリが絶滅しない3つの理由

これだけ天敵が多いのに、シロアリが全滅しない理由は特殊な生態にあります。

それぞれ解説していきます。

狙われづらい場所に生息している

シロアリは基本的に、土の中や木の中に生息しています。

シロアリは光や乾燥が苦手で、日光が届かず湿度や気温が変化しにくい場所で生活しています。

土の中や木の中は、地上で生活している天敵に見つかりにくい環境です。

特に、産卵を担う女王アリは巣の奥にいるため、天敵に狙われる危険性がより低くなります。

女王アリの繁殖力が高い

シロアリの繁殖力は他の昆虫と比べても驚異的です。

働きアリが増えた巣では、シロアリの女王アリは産卵だけに専念します。

働きアリにエサをもらいながら、生殖機能が衰えるまでひたすら卵を産み続けるのです。

種類にもよりますが、1匹の女王アリが1日に数十個～数百個の卵を産みます。

さらに、1つの巣の中に複数の女王アリがいることもあるため、1日に産まれる卵の総数は数千個～数万個を超えることもあります。

卵は約30日～90日で孵化するので、短期間のうちに爆発的に数が増えていくのです。

女王アリが複数いる

シロアリの女王アリは、自分の分身を作ることができます。

単為生殖（たんいせいしょく）といって、オスの遺伝子とかけ合わせず、自分の遺伝子だけを引き継ぐ子どもを産めるのです。

単為生殖で生まれた子どもは、副女王アリとして女王アリとともに生殖を担います。
女王アリが死んでしまったときには、代わりに女王の座につくこともあります。

こうして途切れることなく繁殖を続けられるため、シロアリは天敵が多くても絶滅しないのでしょう。

天敵を使ったシロアリ駆除は現実的ではない

「天敵を利用すれば、業者に頼まなくてもシロアリ駆除ができるのでは？」
と考える方もいますが、現実的ではありません。

シロアリの天敵になる生き物はさまざまいますが、人間がコントロールしてシロアリをピンポイントで駆除してもらうことはできないでしょう。

しかも、シロアリの天敵の生き物は、人間にとっても脅威になるおそれがあります。

例えば、シロアリを食べつくすほどのクロアリを家に放ったら、人間の食料も食べられてしまうし、家中アリだらけになって大変不快ですよね。

天敵を使ってシロアリを駆除することは難しいため、シロアリ被害にお困りの方は専門業者に相談してください。

当サイトシロアリ110番では、日本全国のシロアリ駆除のプロをご紹介しています。

お電話でのご相談は24時間365日承っています。
シロアリ駆除に関することなら、なんでもお気軽にお尋ねください。

天敵が多くてもシロアリは住宅に発生する

「うちの近くにはシロアリの天敵がたくさんいるから大丈夫」
と油断するのは禁物です。

「天敵の多いシロアリが絶滅しない3つの理由」でご紹介したように、シロアリの繁殖力は驚異的です。

天敵に数匹食べられても、すぐに数を増やせます。

短期間でどんどん数を増やしていくので、駆除のタイミングが遅れると手に負えないほど繁殖してしまうおそれがあります。

周りに天敵がたくさんいるからと油断せず、被害が発生する前に適切なシロアリ対策をおこなっておくことが大切です。

まとめ

栄養価が高いシロアリは常にさまざまな捕食者に狙われていますが、全滅することなく現在まで子孫を残し続けています。

それはシロアリの生息場所が敵に狙われにくい場所であることに加えて、異常に繁殖力が高い生態が関係しています。

女王アリが死んで子どもを残せなくなっても、副女王にすぐに代替わりができるため、コロニーを消滅させずに存続させていけるのです。

しかし、この繁殖力の高さは、人間にとっては脅威です。
あっという間に数を増やして、家を支える木材をぼろぼろにしてしまいます。

被害が広がる前に適切な対処をおこない、シロアリから家を守りましょう。

シロアリ110番では、シロアリの点検から駆除・予防までおこなう業者をご紹介しています。

ご相談は年中無休で受け付けておりますので、お気軽にお電話ください。

#シロアリ #白蟻