シロアリに強い木材はヒノキやスギ｜好む木・嫌いな木の特徴がまるわかり！

ご自宅を新築予定で「シロアリに強い家にしたい！」とお調べではないですか？
木材の種類でシロアリ被害の起こりやすさが変わるなら、きちんと選びたいですよね。

じつはシロアリは香りのよい堅い木を嫌い、やわらかく水分の多い木材を好みます。

この記事では、シロアリが嫌いな木・好きな木を具体的にご紹介しています。
これさえ読めばシロアリに強い木材がわかり、安心して家を建てられますよ。

シロアリに強い木材は香りのよい木と堅い木

シロアリは香りのよい木と堅い木材を嫌います。

じつはシロアリのエサは枯れ木などの死んだ木で、基本的に生きている木は食べません。

元気な木からは「フィトンチッド」というよい香りが発散されており、シロアリはこのニオイでエサになる木を見分けているといわれています。

そのため、香りのよい木はシロアリのエサになりづらいのです。

また、堅い木は食べづらいため、シロアリが嫌う傾向があります。

堅い木のなかでも、さらに堅い心材を利用すればよりシロアリ予防の効果を高められます。
心材とは、幹の中心から切り出した木材です。

シロアリに強い木材で家を建てたいなら、香りのよい堅い木を選びましょう。

例えば下記のような木です。

それぞれの特徴を解説します。

ヒノキ

ヒノキ独特の香りのもとは「αカジノール」や「ヒノキチオール」という成分で、防虫効果や抗菌効果があります。

ヒノキチオールは防虫剤やシロアリ駆除剤にも使われています。

ヒバ

ヒバもヒノキ同様、香り成分「ヒノキチオール」を多く含む木です。

岩手県の中尊寺金色堂には青森ヒバが使われていて、約800年たっても再使用可能だったほど丈夫です。

参考：有限会社エステックアソシエイツ｜1000年超の歴史のある平泉中尊寺は「青森檜葉（ヒバ）」造り（最終閲覧日：2024年5月13日）

スギ

スギは天井板から柱にまで広く使われる木材です。

水にぬれても腐りにくく、香りがよいため酒樽や寿司桶にも利用されています。

腐った木材はシロアリ被害にあいやすくなるため、腐りにくいのは大事なポイントです。

チーク

チークは「木性タール」を多く含んでいます。
ワックスを塗ったような表面になるため、耐久性・耐水性が高いです。

水を吸いにくく船の甲板に使われるほど丈夫で、建物では床板に使われることが多いです。

見た目もよいため、家具や化粧板にも使用されます。

イヌマキ

イヌマキは、庭木で有名なマキの木の一種です。

湿気にも強い木材で、沖縄県では一級の建築材として重宝されています。
イヌマキが使われている約280年前の民家が、重要文化財として現存しているほどです。

参考：中村家住宅｜国指定重要文化財（最終閲覧日：2024年5月13日）

ここまではシロアリが嫌う木を解説しました。

ただし、これらの木は他の木に比べて食べられにくいだけで、シロアリの被害にあわないわけではありません。

そのためシロアリが嫌う木で家を作っても、定期点検や予防は必要です。

次はシロアリが好きな木を見ていきましょう。

シロアリが好む木材はやわらかい木

シロアリはやわらかい木を好んで食べます。

例えば、下記のような木です。

これらの木はシロアリ対策には不向きです。

この他に、木材には日本農林規格で定められた、耐久性や耐蟻性（シロアリに対する強さ）の規格があります。
気になる木材があれば調べてみましょう。

参考： 一般社団法人 国産材を使った木造住宅を守る会｜劣化と耐久性（最終閲覧日：2024年5月13日）

シロアリは湿った木材も好んで食害する

シロアリは、木材の種類を問わず水分を多く含んだ木を好みます。

事実、家屋のシロアリ被害は床下や浴室など湿気の多い場所に集中しています。

湿った木材はシロアリ被害を受けやすくなるため、換気をよくして湿気がこもらないようにしましょう。

シロアリ被害を予防するには、木材自体の強さだけでなく、湿気対策も重要です。

そして、木材を専用の薬剤で処理をすることで、さらにシロアリに強くできます。

まとめ

シロアリはよい香りのする木や堅い木を嫌います。
そのため、建材にはスギやヒバなどがおすすめです。

反対に、やわらかい木はシロアリが好みます。
マツなどのやわらかい木材は避けましょう。

また湿って水分が多い木は種類を問わずシロアリ被害にあいやすいです。
除湿を心がけて被害を減らしましょう。

床下の木材への定期的な薬剤散布も、シロアリから家を守るためには大切です。

もしもご自宅の木材に薬剤処理をおこなっていないなら、シロアリ110番にご連絡ください。
ご相談は24時間365日、日本全国どちらからでもお待ちしております。

#シロアリ対策